【コカ・コーラ「森に学ぼう」プロジェクト】コカ・コーラと八王子市、上川の里で水資源保全活動を推進
2024年末までに全国21工場流域の水源涵養率100%達成を目指します
コカ・コーラシステムと八王子市は、2024年6月21日に上川町の上川の里特別緑地保全地区にて、環境保全体験「コカ・コーラ『森に学ぼう』プロジェクト in 東京はちおうじ」を開催しました。このイベントは、両社の社員が里山環境と生物多様性の重要性を理解することを目的としています。
コカ・コーラシステムは、長年にわたり水資源涵養や製品製造における水使用量削減、製品過程での水の循環に取り組んできました。2016年には全国21工場で平均100%の水源涵養率を達成し、現在は300%以上を維持しています。しかし、多摩工場周辺流域だけは、水源涵養率100%に到達しませんでした。そこで、2023年6月に八王子市(東京都)と水資源保全に関する協定を締結し、多摩工場周辺流域を強化することを発表しました。そして協定締結後の綿密な調査の結果を基に、2023年11月から里山再生施策が実施されることになりました。
かつては豊かな田園地帯だった上川の里は、25年ほど前から荒廃農地となり、湿地への雑草の根の侵入や倒木によって水源涵養機能が低下していました。また手入れ不足のため雨水が林内に十分に浸透せず、土壌に蓄えられる水資源も減少していました。木々が密集しすぎて根がしっかり張れず、下草も生えないため土壌を保つ機能が低下し、隣接する湿地に土砂が流出する問題も生じていました。このような状況を改善するためには、不要な木々を伐採し、里山環境を再生する必要がありました。そこで、コカ・コーラは、NPO法人 森のライフスタイル研究所と連携し、間伐や植林などの森林整備、休耕田などの湿地からの土砂や倒木の除去、生き物に配慮した水辺の整備を始めました。
本イベントでは、現地視察後に間伐や地ごしらえ、枝打ちといった森林作業を体験する予定でしたが、大雨のため中止となってしまいました。代わりに、近隣の「上川農村環境改善センター」でNPO法人 森のライフスタイル研究所 竹垣所長による水資源保全に関する講座や木工作体験を通じて、保全活動の意義や重要性を学ぶ機会が提供されました。
八王子市の初宿(しやけ)和夫市長もイベントに参加し、企業と連携しながら里山を復元できることへの喜びと水源涵養活動の重要性について語りました。また、日本コカ・コーラの広報・パブリックアフェアーズ&サスティナビリティー推進本部 副社長の田中美代子は、「水資源の保全は、私たち企業の非常に重要なミッションの一つです。過去10年以上にわたり、私たちが使用している水を自然に還元するために、各地の工場所在地で水源涵養活動を行ってきました。全国平均では、かなりの水の量を自然に戻せていますが、一方で多摩工場のみ水源涵養率で100%を達成できていませんでした。この活動を通じて、2024年末までに流域の100%の水源涵養率を達成できる見込みです」と述べています。
今後、2030年までに多摩工場の水源涵養率100%の達成を目指すと共に、全国の工場流域での水資源保全活動を継続し、流域全体の健全化と生物多様性の保全に取り組んで参ります。